【写真解説】アヤメ(Iris sanguinea): 高原などに多い植物で、全国あちこちに群生地があります。下垂する花びらのもとの方の網目模様はよく目立ち、「アヤメ」の名はこの模様を表わす「文目(あやめ)」に由来します。
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また、カキツバタは葉が全体に平らなのに対して、ハナショウブは葉の中央部に太い一本の筋が通っていて、葉だけでも見分けがつきます。生えている場所も違い、カキツバタやハナショウブは水分の多い湿地などに育つのに対して、アヤメはもっと乾いた草原の植物です。
このようなことはいろんな園芸書にも書かれているのですが、これはあくまでも自生している植物についての話で、園芸の立場から見るとこれだけで花壇や庭に植わっているこの仲間を見分けることはできないのです。というのは、園芸植物として栽培されているものの多くは自生しているままの植物ではなく、その中から選び出された変わりものや、もっと積極的には人為的に改良されて、自生種とはかけ離れたものになっていること、また、世界中には同じような花を咲かせるたくさんの仲間があって、特に最近ではそのようなものが園芸植物として広く売られるようになっているからです。
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