秋の園芸シーズンを迎えて、ガーデンセンターにもさまざまな球根が並べられています。この時期に植える球根といえば、何といってもチューリップでしょう。
ありふれているとはいっても、やはり春の庭やベランダにはなくてはならない花のひとつです。
でも、今年は今までのチューリップとは違ったイメージの、少しユニークな系統の品種も植えてみませんか。
最近では標準的な花型のほかにボタンの花のような「八重咲き」や花弁が細く尖った「ユリ咲き」、細く切れ込みのある花弁が狂ったように咲く「パーロット咲き」など、さまざまな品種を園芸店で手に入れることができ、大きな園芸店では100品種以上も売られていますから、選ぶのに困るほどです。
一般的なチューリップは、何種類かの野生種を元に交配を重ねてできあがったものですが、チューリップには100種もの野生種があって、これまで園芸植物としてほとんど利用されてこなかった種類もたくさんあります。
かつては日本に自生するアマナもチューリップの1種とされていました(今でも学者によってはそう認めています)。
近年ではこういった野生種そのものや、その中から花の美しいものを選抜したり、多少の改良を加えた、いわゆる原種チューリップと呼ばれるものが園芸植物として広く利用されるようになってきました。
山野草的な雰囲気を持ったものも多く、庭木の根もとに他の山野草といっしょに自然風にさりげなく植え込んだり、寄せ植え材料として、これまでのチューリップとはひと味違った楽しみ方のできる種類が少なくありません。
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'レディ・ジェーン'('Lady Jane')。貴婦人を思わせる、閉じたつぼみの形と色合いはとても優雅。
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