三輪先生のガーデニングABC
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  4. 第26回 アマリリスとその仲間

■第26回 「アマリリスとその仲間」

花壇植えの丸弁大輪の現代品種 アマリリスはよく知られている代表的な球根植物のひとつです。太い花茎を力強く伸ばして、その先に2輪から4輪の花を咲かせます。
戦前から作られてきたいわゆる「在来品種」は花がユリのようなラッパ型で、花色も赤や赤に白い絣の入るものだけでしたが、1950年ごろからオランダを起点に世界に広まった大輪系の品種は、花が大きく平らに開き、一枚一枚の花びらも幅が広くなって、花の見かけの直径は25cmにもなり、ピンクや白、絞り模様など格段に華やかなものになっています。
一方で、花が豪華になりすぎて傷みやすく、切花や花壇には必ずしも向いていないことから、一輪一輪の豪華さよりも落ち着いた色合いや優しい花型、切花向きには花茎が長くて花立ちがいいこと、鉢植え用には小型で花つきのいいものなど、近年では新しい方向にも目が向けられるようになり、日本でもこういった改良が盛んです。
日本で育成された切花向きの中輪黄花品種ルドウィッヒ・ダズラー(Ludwig Dazzler)
アマリリス アマリリスは春植え球根に分類されていますが、温度条件などが適当であれば、葉が枯れることなく一年中生育を続け、球根の内部では一定の規則性を持って次々に葉の基になる鱗片と花芽が作られます。一般的なアマリリスの品種では、鱗片が4枚から6枚ぐらい形成されると続いて花芽が1個作られることが知られています。日本では特に加温などをしていなければ、冬は強制的に休眠状態におかれ、春暖かくなると新しく葉と花茎を伸ばしてきます。アマリリスの球根はもともとタマネギなどと同様に葉の基部が肥大した鱗片が重なり合ってできているものですが、生育の順序としては球根の内部でまず鱗片が作られ、多くの場合はその翌年に、続けて作られた数枚の鱗片の先端が同時にひと組の葉となって伸びだしてきます。球根の内部ではこのようなことがくり返し進んでいるので、現在葉を伸ばしている球根の中心部では、次の世代、さらに次の世代の葉の基になる鱗片が着々と作られているのです。
Bloom Field
株式会社アイ・アンド・プラス Bloom Field事業部