第57回 松を使ったお正月用の寄せ植え |
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ピッピ 暮れより寒波に見まわれ、ピリッと気持ちの引き締まったお正月を迎えました。 ガーデニングABCのコラムも2年目を迎えました。本年もどうぞ宜しくお願い致します。今年も徳原流の見方で、季節の有用情報をお届けしていきたいと思っております。 その時期らしいお奨めの植物を、コンテナにどの様に使い込んでいくのかといったプロセスについてお伝えいたします。 ピョン太
また、家の庭を1年間かけてモデルガーデンとして充実していこうと思っております。季節ごとの変化と、整備のプロセスや考え方などをお伝えしていきながら、皆さんのガーデニングライフの一助となればよいと思います。一方、私の最も得意な公園等のランドスケープ的花の風景づくりについても、途中経過を断片的にお伝えしていきます。 昔は、冬でもパンジー、ノースポール、ハボタン、プリムラ類とこれでもかと言う具合に、無理して花壇に花を植栽していたように思います。 決して楽しいカラフルな冬のガーデニングは否定するものではありませんが、やはり自然が作り出した芸術には、とても太刀打ちできるものではないと感じるようになりました。昨年来紹介しております、「コンテナガーデニング 和と洋の融合」の中でその季節ごとの写真をじっくり撮ってきた経験からも「旬を捉える目」を養っていくことが大切なのだと思えるようになりました。私の自然観やデザインの拠りどころについては、2009年の10月頃からその断片を少しずつ紹介してきたつもりです。 左の写真は我家ひかるガーデンズの雪景色です。いらない物、見せたくないものを全て白の綿帽子で隠してくれるので、全体的に白の統一がとれていて実態より美しく見えます。
ちょうど暮れからロウバイとマローニアがさいています。寒い時期に黄色の花は、心温まりますね。風のない昼時には、ロウバイがかすかに香りとても幸せな気持ちにしてくれます。 冬の庭には、常緑の緑の葉が「背景の地」となり花木の花や手前や周辺の草花を引きたてる役割りをするので、庭の骨格を成す植物として特に重要です。マホーニアのみならず、アオキ、カンツバキ、イングリッシュホーリー、スキンミヤ(ミヤマシキミ)、ハイノキ、ツバキ、トキワマンサクなどは家庭用の花木としてお奨めです。 暇な時に植木屋さんや花木センターなどの圃場を覗いてみると大変に参考になります。何故ガーデンセンターやホームセンターの花木売り場でなく、花木センター等の圃場が良いかと言うと、木が成長した時に周りの植物との関係を理解しやすいからです。
少し話しのスケールが大きくなってしまいました。日本のお正月といえば、何といっても松です。松の変わらない緑は、子孫繁栄、「永久」といった意味合いがあり門松や庭木の主役の座を得てきました。 今回は、この松を使ってお正月用の寄せ植えを紹介いたします。 正月用の寄せ植えを考える時、松だけは必ず使うという条件設定で考えてみます。通常は、松、竹、梅と定版で用意するのだと思いますが、ナンテンの赤い葉や実、スイセンや福寿草などのおめでたく温かみのある色を添えると良いと思います。昔は、亀や鶴、宝船といった縁起を担ぐ添景物を添えていましたが、住宅の外壁や玄関の建築デザインにマッチしていれば、今風にアレンジして素材を選べばよいと思います。 家にあった在庫の植物と近くのガーデンセンターで購入した植物を並べてみました。 鉢は、庭の隅においてあった使い回しの鉢2種です。皆さんにわかり易いように、縦型の鉢(直径28cm)と杯型の鉢(直径36cm)の2タイプについてやってみます。
寄せ植えは、何処に飾るのか周辺や背後の風景によって随分印象が違ってきてしまいます。 まず縦型のコンテナに挑戦です。 空間構成上の理屈を言うと、マンリョウの赤実とナンテンの葉と赤のハボタンを結んだ線が不等辺三角形になっていて、安定感と奥行き間を醸し出していることになります。 2番目に杯型の鉢に挑戦します。これは玄関先の台とか出窓のようなややレベルの上がった目線の近い場所に置くことを想定して制作してみます。 「初春」とか「新春」などの言葉から連想する何か明るい、そして地面から新しいものが生まれてきそうな感じをイメージして制作してみます。 スイセンのテータテートが可愛らしく咲いて店頭で売られていたので、可愛らしく新春らしさを追及してみました。背後に濃い紫がかったハボタンと黒赤いナンテンを配することにより、スイセンの黄色がより可愛らしく見えます。それを強調するようにうすい紫色のネメシアを添えてみました。 左の写真を見てください。お正月のコンテナとしては、少し泥っぽい感じがします。 見える部分にスナゴケを張っていきます。そうすると瑞々しさとテラコッタの鉢の金色の縁取りが生えてきますね。スナゴケは、山野草などを扱っている園芸店に売っています。スイセンは4号鉢程度のスイセンを3鉢使用していますが、お正月なのであまりケチらないで豪華に寄せてみたらよいと思います。 皆さんどうでしたか。 |
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