第59回 ガーデニングシーズンの始まり 3月のコンテナ |
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東日本では2月28日の未明から冷たい雨が降っています。 晴れた日には、太陽光線がずいぶん明るくなってきていることに気付きます。 3月3日は桃の節句ですね。各地で雛飾りを行なっているニュースを聞きますが、植物の季節は1ヶ月遅れです。 当地でもやっと梅が5〜6部咲きくらいですかね。もう少しすると河津桜の開花情報が賑わってくるはずです。下の写真は、昨年の3月下旬に撮影した物です。 最近ではマンション住まいの方が増えていてお雛様もコンパクトサイズが多いようです。写真のように縁側に飾ることは実際にはないと思います。初孫の祝いをイメージして、雛祭りの宴に集まるお客様へのおもてなしの意を込めて創った物です。 ハナモモやトサミズキといった花木を芯に添え、ローダンセ、コノニラ バレンティーナやボローニャなどの洋種を寄せ植えしてあります。伝統的に言えば、ハナモモと菜の花の黄色とピンクの組み合わせの花が定番なのでしょうが、菜の花を寄せ植え材料として形良く扱うのは大変難しいことです。 上の写真に映った色調は、良く見ると3月の下旬以降の色調であるように思います。 皆さんの住まいの地域で、1週間刻みでどんな花が順々に咲いてくるか、街の植物季節をウォッチングするのも大変楽しいものです。 まったく話は別なんですが、一昨年イギリスのコッツウォルズでコンテナの撮影をして以来(実はその3〜4年前から)、コッツウォルズの石積みに大変興味を持っておりました。右の写真は、コッツウォルズの典型的な町並みの写真です。狭い植栽スペースを生かして上手にバラとフィゲリウスを植栽しています。このあめ色の石積みがとても植物を引き立てています。
下の写真は、セルミシアというキク科の植物にペラルゴニウム、シュッコンバーベナの白花を組み合わせて制作したコンテナです。時間がゆっくりと流れていくような場所の雰囲気が出ていて、私はこの組み合わせが大好きです。 昨年の3月ですが、千葉市の花の美術館のアトリウム内の植栽と展示物のデザイナーを引き受けてやっていたものですから、下の写真のようなミニチュアのコッツウォルズハウスを作って展示しました。
植物の大きさに注目してください。庭木は、落葉樹の盆栽のようなものを使っていますが、いずれも根付きの本物です。ハウスの大きさは40から55センチ程度です。4棟のハウスと石造りの橋を作るのに2週間程度かかりました。段々造り込んでいくうちに、自分がここで生活しているような気分になってきて、大いにはまってしまいました。コッツハウスの作者としては、できれば手元に置いておきたいのですが、今は美術館に納めてあります。 何とか我家にもコッツハウスをと言うので、昨年の5月より仕事の合間を見て庭にハウス作りを始めました。 たぶん今年も5月上旬にオープンガーデンを開けると思います。 少し紙面に余裕があったら、途中経過もお伝えできるかも知れません。 そして、5月にはバラと草花と織り成すコッツのワンショットをお見せできると思います。 さあ、今月から楽しいガーデニングシーズンの始まりですね。 |
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