徳原真人のガーデニングABC
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ガーデニングABC

 第69回 お正月の卓上コンテナ

明けましておめでとうございます。
2012年は、穏やかな一年であることを祈ります。

ナンテンの実ナンテンの実

昨年の3・11の震災以来、身近な幸せって何かと考えるようになりました。 順調な生活があって初めて文化が醸成されていくんだなと感じます。文化というと大げさなようですが、季節の移り変わりとなんでもない生業の中に、ガーデニングの文化は育つのだと思います。昨春以来身近な季節の変化について、特に注意してみるようになりました。

どんなことがあろうとも、四季の変化は着々と12ヶ月の針を進めていることに驚きます。 12月10日時点では、東京都心のイチョウはまだ黄色く紅葉をしていたように思いますが、クリスマスを過ぎた頃から急に冷え込んできて、1月のカレンダーを掛る頃には、屋外は完全に冬景色になります。 私たちが生活の中で使う器や着物などの服飾デザインや和菓子のデザインモチーフなどほとんどのものが、四季折々の植物由来の意匠であることに気付きます。

卓上で楽しむコンパクトな若水会席調コンテナ

さて、お正月の卓上コンテナを考えてみました。うちのバックヤードに2,3鉢ずつ残っていた物をかき集めてみました。お正月の植物と言うと松竹梅にマンリョウやセンリョウと言った縁起植物が上げられます。しかし、立派なマンリョウなどを買い込んだとしても、お正月後の扱いに困るのではないかと思います。

そこで、いけ花のお正月飾りに使用するお重をイメージした花器の底に穴を空けて使ってみました。コンテナのサイズは、25×13cm、13×13cm、深さ7.5cmのプラスチック製のものです。テーブルや出窓にちょこんと載るくらいの大きさです。

使用材料ですが、あまり古典的なものに拘らなくても良いと言いましたが、やはりおめでたい時期なので赤とか緑色(若松色)の植物は重宝です。また、寒い時期なので、黄色い植物も温か味を感じます。トレーに入れてばさっと運んできた植物が下の写真です。寄植えで使用する植物を全体で見渡した時に、おめでたいイメージが浮かび上がって来ることが大切です。

素材全体のイメージ素材全体のイメージ

クロマツ・ギョリュウバイクロマツ・ギョリュウバイ

園芸店にお正月用の梅が売られていますが、蕾が固くてお正月に咲かないのが通常です。例年ですと1月15日前後の成人式の頃に窓辺で咲いているイメージがあります。下の写真のように梅に替えてギョリュウバイをつかってみましょう。それから、定番のクロマツとハボタンは外せないですね。ハボタンハは、ミニ系のかわいらしいものを用意しました。


スイセン・ナンテンスイセン・ナンテン

お目でたい印象を与える赤は、ナンテンとチェッカーベリーを集めました。通常はマンリョウとかセンリョウ、ヤブコウジですが、ヤブコウジ以外は根鉢が大きくてコンパクトな寄せ植えには向きません。なにせ、コンテナの深さが7.5cmですから。黄色味は通常フクジョソウを使いますが、今回はスイセン テータテートを用意しました。


エリカ・コクリュウエリカ・コクリュウ

その他使える材料としては、エリカ ダーレンシス、オレアリア リトルスモーキー、スウィートアリッサム、コクリュウなどを参考にあげておきます。特に今年は辰年なので、竜のひげは宜しいと思います。白い花や葉は、赤系や黄色系の花を引き立たせるための脇役としてとても重宝です。


■スイセンの若水会席調

■スイセンの若水会席調

■クロマツの若水会席調

■クロマツの若水会席調

■若水会席調コンテナの組み合わせ

■若水会席調コンテナの組み合わせ


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株式会社アイ・アンド・プラス Bloom Field事業部