お日様が恋しい頃です。浜名湖で開催されている「浜名湖花博2014」も6月15日の閉幕まであとわずかです。6月に入り花もピークを過ぎていますが、それでも1度はお出かけになったらいかがと思います。
2004年浜名湖花博以来、静岡県に何をもたらしたか。という点で思い返してみました。
幸い「2004年浜名湖花博」のプレイベントである「2001年静岡緑花祭」より14年間静岡県内における花のイベントに係わってくることが出来ました。
その産物は、確実に県民の意識を底上げしたことにあると思います。当然、皆さんの表現技術は確実にアップしています。
花博というイベントを通して、いろいろな人間とデザインの意図が会場にやってきました。
美しいか、好きか嫌いかという視点は主観的な尺度が入ってしまうので難しいと言えます。しかし、70日足らずの期間に多様なデザイン(意思)と人々が交流できたことは素晴らしいことであったと思います。
個人的な見方ですが、尾ひれをつけた肩書で花博のリングに登場してきた方々より、純粋にみどりと花が好きというモチベーションでリングの上で戦い続けている皆さんに共感を覚えました。
左の写真は南ゲートを抜けて左手に広がるふれあい花壇の風景です。
ほとんどが素人のボランティアグループの出展です。出展者のプレートが若干眼ざわりですが、エリアごとの緩い統一感がとれていて、多くの来園者の目を楽しめた事と思います。上記でお話した“確実に静岡県の花技術は向上している”という証拠です。
風立ちぬ湖畔の径
第二に感じた事は、南主園路の「風立ちぬ湖畔の径」で見られた、ゆったりとしたランドスケープ的新しいスタイルのボーダー花壇です。
とかくガーデンショウとか花のイベントになると、これでもかという設計者側の気負いが見え隠れしてしまい息苦しさを感じる場合があります。おそらく2012年のオランダのフロリアード辺りから大々的にお目見えしてきたデザインスタイルト思われますが、今後を示唆する新しいデザインの芽です。
3番目は、花美の庭(旧モネの庭)に代表される高密度管理の手の込んだ花の庭を10年間管理し続けてきた「浜松の花人達の心意気」の素晴らしさです。
2004年にお目見えしたモネの庭から半歩前進して独自の花美の庭を確立しつつあります。それを浜松在住のガーデナーたちだけで維持し続けている点も特筆すべき事です。
2004年の花博の最終日に主な方たちで、「浜名湖2004の後に何が大切か」とう意見交換をやった記憶があります。結論として、花みどり文化を継承する人(ひと)が大切ですね。が結論だったかとい思います。
花美の庭の皆さんは、それを1歩自分たちの手で前進させていますね。食材の業界では、地産地消と言われていますが、此処では若手のガーデナー達が奮闘している現状は頼もしく、今後がかなり期待できます。
最後に、花博は何と言ってもお祭りなので、6月の15日の最終日に向けて切花のオブジェを花美の庭の水の庭の竹林周辺に6日間限定で「さようなら浜名湖2014ディスプレー」をしました。
花美の庭のスタッフである佐原さんとの共演です。昔、造園屋さんが使っていた丸太の三脚にグロリオッサを装花した方が佐原さんの作品です。
ユリの方が私で、竹の縦の線を生かして、初夏の2014版クールジャパンという訳です。
さようなら浜名湖2014ディスプレー
グロリオッサ |
クールジャパン |